近年、少ないリスクで比較的高い利回りをもらうことができる不動産小口投資は、
サラリーマンの方でも簡単に始められると、非常に話題を呼んでいます。
一口に不動産小口投資といっても、「匿名組合型」と「任意組合型」の2種類が
存在しています。
2つの型には、どんな違いがあるのか理解しておくと、不動産小口投資を始める際に
非常に知識が深まった状態で始めることができます。
今回は、不動産小口投資の「匿名組合型」と「任意組合型」の違いについて
ご紹介していきます。
「匿名組合型」とは、文字通り匿名で不動産に出資する仕組みのことです。
組合員である投資家は、複数人で特定の不動産に対して出資を行い、
事業者が取得した不動産を賃貸などで運用して、その収益を出資割合に応じて分配します。
不動産の所有権は、事業者に帰属しており、投資家は事業者から利益分配を受ける権利と
出資金の返済請求を行う権利を取得します。
投資家側としては、匿名で特定の不動産に対して出資をするだけなので、
匿名性がありますし、事業者が勝手に不動産の運用を行ってくれるので、とても簡単です。
小口投資として、現在最も多く販売されているのが、「匿名組合型」です。
長くても10年以上の商品が非常に多く、短期で金融資産の運用を考えている方には
非常におすすめです。
また、所有権が事業者側にあるので、登記などの面倒な手間がないというところが、
大きなメリットであると言えるでしょう。
「任意組合型」は、事業者が投資家と任意組合契約を締結します。
先ほどの「匿名組合型」は、事業者が持っている不動産を出資金だけ出して、
その配当をもらうという形でしたが、「任意組合型」の場合は、
不動産の共有持分を購入して、その購入した持分を組合に現物出資します。
組合運営を行う事業者が、投資家から出資された不動産を管理して、
そこから生まれた収益を投資家に分配します。
「匿名組合型」と異なる点としては、任意組合に現物出資を行いますが、
共有持分を持っているのは投資家であり、不動産の所有権は投資家にあるという点です。
「任意組合型」は、どちらかというと不動産の所有権が投資家にあるので、
資産として物件を所有している形態に近い投資となっています。
運用期間も長期の商品が多く、物件を所有して不動産事業を行っている感覚に近いので、
複数の物件に金融資産を分散することができる点も大きなメリットであると言えます。