2017年に「不動産特定共同事業法」の改正が閣議決定しました。
不動産特定共同事業法と言われても、何のことか分からない方も多いですよね。
実はこの法律、これから不動産小口投資を始めようと検討している方にとっては、
非常に重要な法律なのです。
そこで今回は、「不動産特定共同事業法」とは、どんなものなのかについてご紹介して
いきます。
もともと、「不動産特定共同事業法」とは、1994年6月に制定された法律です。
この不動産特定共同事業というのは、小口の資金を複数の投資家から集めて、
その資金を元手に不動産投資を行い、そこから得られた収益を投資してくれた投資家に
収益差額分を配分するという仕組みになっている不動産事業のことです。
不動産特定共同事業法とは、こうした業務を行うにあたって健全性や透明性を
確保するために制定された法律であり、制定当初はこの法律で定めている
不動産共同事業者の制度を規定するものでした。
その不動産特定共同事業法の改正案が、2017年3月に閣議決定されたのです。
決定内容については、主に以下の点が改正されました。
近年、ネット上で不特定多数の人から、
資金を集める方法としてクラウドファンディングが普及してきています。
しかし、その仕組みについて、具体的な法整備はされていませんでした。
改正された不動産特定事業法では、このクラウドファンディングについても
各種規定を整備し、法的な根拠が設けられます。
もっと多くの投資家に不動産特定共同事業を解放するために、規制が緩和されます。
機関投資家だけが事業参加者となる場合の特例を設けることで、
その一方で事業参加者の範囲が一般の投資家にも拡大されます。
改正前の不動産特定共同事業法では、特定共同事業者の許可を得るための条件が
非常に厳しかったのですが、これを規制緩和することにより、小規模特定共同事業という
概念が取り入れられました。
こうして規制を緩和することによって、これから多くの事業者が不動産特定事業を
行うことが出来るようになります。
改正を行なったことによるメリットは、このような点です。
主に不動産市場を活発化させることを目的としており、全国に見られる空き家や空き店舗の増加に対して、不動産市場をどんどん活性化させていきたいという効果を国は見込んで
います。
不動産特定共同事業法が改正されたことにより、
不動産の小口投資やクラウドファンディングに参入する障壁が低くなりました。
この機会にサラリーマンの方も、不動産の小口投資に目を向けてみてはいかがでしょうか。